2009年10月15日(木)

チェコ政府はリスボン条約を「合憲」と評する

AP(プラハ)

チェコ政府はEU改革リスボン条約を「合憲」と評した。条約を違憲として憲法裁判所に提訴した上院議員のグループは正当な論拠を挙げておらず、単に政治的見解を表明しているに過ぎないと政府は木曜日に述べた。チェコの憲法裁判所は10月27日に審査を開始すると発表している。

チェコの上院議員のグループは、アイルランドの希望でリスボン条約に付帯条項が補足された後に違憲提訴を行っている。もし憲法裁判所が合憲判断を下せば、発効に向けた障害は、間際になっても変更を求めている欧州統合懐疑派のヴァーツラフ・クラウス大統領のみとなる。クラウス大統領は、第二次大戦後にチェコスロヴァキアから放逐されたズデーテンドイツ人がリスボン条約に含まれるEU基本権憲章を根拠にチェコ領のかつての財産の返還を求める恐れがあるとしており、それゆえチェコは基本権憲章の適用除外を求めねばならないと主張している。

一方、チェコのヴァーツラフ・ハヴェル前大統領は後任者のクラウス大統領を厳しく批判した。クラウス大統領のリスボン条約拒否の姿勢は「この共和国に損害を与えるもので、無責任である」とハヴェル前大統領は語った。作家で政治家の73歳のハヴェル前大統領は、当時のチェコスロヴァキアの共産主義打倒に大きな役割を果たした。

原題:Prag bezeichnet Lissabon-Vertrag als verfassungskonform




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